DV(ドメスティックバイオレンス)と聞くと、暴力や大声での怒鳴り声など分かりやすい行為をイメージしがちですが、実際には「隠れDV」と呼ばれる見えにくい虐待も多く存在します。隠れDVは身体的な暴力がなくても、相手を精神的に追い詰めたり支配したりする行動を指し、被害者が気づきにくいのが特徴です。今回は隠れDVの主な特徴と、見逃さないためのポイントを紹介します。
隠れDVの一つは、過剰な束縛や監視です。被害者の行動や交友関係に細かく干渉し、自由を奪うことで心理的にコントロールしようとします。例えば、スマホのチェックを強要したり、友人との連絡を制限したりすることがよく見られます。こうした行為は表面上は目立たず、周囲も問題視しにくいのが難点です。
また、言葉の暴力や無視も隠れDVの代表例です。悪口や侮辱的な言葉を繰り返し言うことで相手の自尊心を傷つけたり、必要なコミュニケーションを意図的に断つことで孤立感を与えます。これらは目に見える暴力よりも深い心の傷を残すことがあります。
さらに、加害者が自己中心的な態度を取り、常に自分の都合や感情を優先することも特徴です。被害者の意見や気持ちを無視し、責任を押し付けることで精神的な負担を増大させます。被害者は自分が悪いと感じやすく、逃げられなくなるケースも多いです。
隠れDVは被害者自身が「こんなことで悩むのは自分だけかもしれない」と感じてしまい、相談や助けを求めにくい傾向があります。周囲の家族や友人が気づきにくいため、支援が遅れがちになるのも問題です。
対処法としては、本人や周囲が少しでも「おかしい」と感じたら、専門機関やカウンセラーに相談することが重要です。心のケアを受けることで自分の置かれている状況を客観的に理解し、対策を講じるきっかけになります。
まとめると、隠れDVは目に見えにくい精神的な支配や言葉の暴力、過剰な束縛が主な特徴です。小さな変化やサインを見逃さず、早期に気づくことが被害を防ぐ第一歩となります。大切な人を守るために、隠れDVの特徴をしっかり理解しておきましょう。